lochtext

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「メーカー技術者は製品を好きじゃないといけない」という誤解が生まれるのはなぜか?

自動車はできるのに、家電はなぜできないか? | More Access,More Fun!

日本の家電メーカーを立て直しには、まずは家電が大好きでたまらない、家電を買いたくてたまらない人間を採用することが第一なんじゃないだろうか。Facebookにアカウントが無い人間を間違いなくFacebookは採用しないと思う。テレビやデジカメやスマホに興味の無い、安定志向だけの人間を家電メーカーはたくさん採用している。ここから変えないとヒット商品は生まれるわけが無いと思います。学校のブランドや成績より、家電に対する「愛」が大切じゃ無いかなと思います。

先週、デンソーの企業内学園を見学に行ってきました。中卒で入学(実質的には入社です)した少年少女たちがやすりがけや旋盤に一心不乱に取り組む姿は、まるで昭和にタイムスリップしたかのような異様な光景でしたが、「技能五輪を目指す」という大きな目的を掲げて練習している彼らにとっては、それが彼らなりの青春のあり方なのでしょう。甲子園を目指して練習する高校球児たちと、その本質は変わるところはありません。

彼らは今後数十年にわたって、デンソーの生産現場で中核技術者として働き続けるでしょう。そこに存在するのは「製品への愛」でしょうか? デンソーの製品はたしかに最終的に自動車に組み込まれ、各所で活躍することになりますが、完成品としてのクルマに感じるような「好き」という気持ちで、デンソー製の自動車部品に接することは不可能でしょう。自動車部品はあまりにも数が多いし、細分化されすぎています。

彼らを今後モチベートするのは、「自分を育ててくれたデンソーという企業への愛」、「自分を信頼してくれる職場の人間への愛」、そして「自分自身が持つ技術力への愛」でしかありえません。そしてそれは、他の多くのメーカー技術者にとってもそうでしょう。

「技術者に製品への愛が必要」という言説は、エンジニア目線のマーケティング手法が確立されていなかった時代の遺物に過ぎません。マーケティングとはシーズをニーズに変換する作業であり、その仕事のやり方として「愛」なんてものに頼っていた時代もあったね、というだけのことです。マーケティングは科学であり、本来合理的分析と思考の上に結果が導き出されるものです。(手法の一例)結局のところ問題は「マーケティングまじめにやれよ」というところに尽きるのだと思います。